四諦 2014 11 9

 久しぶりに、仏教について書きましょう。
仏教の教えには、「四諦」(したい)があります。
「諦」とは、真理という意味です。
つまり、「四諦」とは、四つの真理ということになります。
 今日は、四つの真理のひとつである「苦諦」(くたい)について書きましょう。
「苦諦」とは、あまり聞きなれない言葉ですが、
「四苦八苦」という言葉ならば知っているでしょう。
 今日は、「四苦」について書いていきます。
「四苦」とは、生老病死のことです。
「生」とは、生まれてくる苦しみです。
「老」とは、老いる苦しみです。
「病」とは、病気になる苦しみです。
「死」とは、死んでいく苦しみです。
 ここで、多くの人が不思議に思うのは、
「老」、「病」、「死」が苦しみであることはわかるが、
なぜ、「生」が苦しみなのかということです。
 ここが、仏教の要諦、つまり最も重要なところです。
人間は、魂と肉体で構成されています。
つまり、人間は、生まれてくることによって、
「肉体」を得ることになります。
 しかしながら、「魂」だけの時は、
天国で、何一つ不自由のない生活をしていたわけです。
 それが、生まれることによって、
最初は、みんなに助けてもらわなければ、
生きていくことができない状態となります。
人間が、一人で自力で生きていけるようになるには、20年近くかかります。
 ある人は、前世で、王様として生きて、
多くの国民から尊敬を受けて、
天国では光り輝く存在で、
仏教的には「菩薩」という存在だったのに、
今回は、庶民の子供として生まれた。
これは、大変な苦しみを経験することになるでしょう。
 人間は、本来、天国で魂として存在しているのに、
なぜ、この世に生まれてくるか。
それは、魂の進化のためです。
さらに、魂の器を大きくするためです。
 そういうわけで、生まれてくることは、
「苦しみ」であると同時に、「チャンス」でもあるのです。

































































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